「どうも誤解していたようだ」

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アラブ人の特徴で際立つのが「分からないフリ」だと思います。

何かを頼まれた時や誰かと約束した時に、気が進まない もしくは 都合が悪くなった…みなさんならどうしますか? 「ちょっと気が進まない」「やりたいんだけど、都合が悪くなった」などなど、相手に配慮しつつ断るのが普通です。もちろん「ごめんね」と約束を守れないことを謝ることも必要です。
アラブはどうか? 分からないフリをします。たとえば「○○で△時に待ち合わせね」と約束したとします。さてアラブ側の都合が悪くなりました。こちらでは約束を守られないことが多々あるので、こちらは念押しの意味で直前に電話をします。

「○○で△時に待ち合わせだったよね。」と確認すると、「うん。■■で◇時だよね」と全く違うことを言います。なんで通じないのかと思って、「違うってば。○○で△時って言ったでしょ」といっても「えーと、つまりこうしてほしいんだよね」と言ってもいないことを繰り返します。どこをどうしたらこういう理解になるわけ? この人、頭が悪いのかしら? それとも語学の問題? こんなに英語が分からないはずはないんだけどなぁ…と当初は不思議にもったものです。
やがて分かったのは、頭が悪いのでもなく語学力が足りないのでもなく、「分からないフリ」をしているだけなのだということです。アラブ社会で断るのは失礼なこととみなされるので、ここは“誤解”で乗り切ることにしたいわけです。
後日出会った時に「どうも誤解していたようだ」と言います。「誤解じゃなくて単に分かりたくなかっただけでしょ」と言い放ちたくなりますが、ここは押さえて「別にいいよ」で済ませます。アラブの国民性ですから、悪意があるわけではないのです。
ただこの「分からないふり」、親しい友達の間では使いません。“本音と建前”がまだ必要な、少し距離のある知り合いなどの場合にこういうことが起きます。ここで根を上げずに忍耐して付き合ううちに、気心が知れてきて本当の意味で親しくなっていきます。

アラブ人は心をすぐ開くようで、実はどっこい、本当の意味で親しくなるにはかなりの時間とエネルギーがかかるのです。

フォロー Naoko:

中東を旅するツアーコーディネータ。ヨルダン・レバノンに7年間滞在後、現在はトルコ在住。アラブ世界で泣いたり、笑ったり…異なる文化と言語に囲まれて奮闘する中東での生活をレポートします。地元密着の情報もどんどんアップしていきます。

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