「群れる」文化と「個」の文化

1年ぶりに一人暮らしが始まりました。し・あ・わ・せ! ハート(手書き)ハート(手書き)ハート(手書き) と思ってしまいます。私って本当に一人で平気な人です。「寂しい」とか「人恋しい」という感情とは無縁。

アラブからすると、考えられないようです。「一人なの? 寂しいでしょ。かわいそう!!」と同情してくれます。いえいえ、一人が好きなんです! といっても通じませんので、ほっておきます。外では毎日誰かと一緒だし、友達とのお食事やなんやかんやで家に帰るのはいつも夜遅く。だからこそ、一人で過ごす時間は私にとって充電のために絶対欠かせません。一人で過ごす時間がないと、ストレスがたまり、自分が自分でなくなる気がします。

アラブの人たちは、一人でいることが耐えられないのです。いつも周りに誰かがいないといけません。まだヨルダン大学に通っていた時、このテーマでクラス中が白熱したことがあります。ポーランド人のクラスメートの発言。

「僕、一人になるのが好きなんだけど・・・。一人でいたらアラブから変な目で見られるんだよね。“嫌われ者”とか“かわいそうな人”って映るみたい」 この彼、″嫌われ者″なんてとんでもない。博識で友達も多く、でも一人でよくワディラムに出かけていったりと、私から見たらかなりバランスのとれた人でした。でもアラブからすると彼は“かわいそうな人”なの…?

そうなんですよね~。アラブの文化は“群れる”文化。一人、という発想はありません。でも最近読んだある雑誌の中にはこんなコメントが。「But extreme sociability wastes time and makes one seem lost when alone. One who cannot be alone is shallow. Small wonder that he is bored by his own company. A person of inner wealth often desires privacy and retires to be alone」(斜線と太文字は私の独断。悪しからず)。

そうなんです、そうなんです。これが言いたかった! でもアラブたちよ、君たちには分からんだろうなぁ。「一人になることができない人は思考が浅い人です。」 おお、まさにアラブ。思考が浅く、よく言えば単純、でも深く考えることができません。プライバシーを求めるのは″inner wealth”(内面の充実、とでも訳しましょうか。あるいは心が豊か、とでもいいましょうか) がある証拠なんですよーだ! 

ヨルダンに来てしばらくはアラブの文化に溶け込もうと一生懸命でしたが、やがて「自分は自分」でいないと疲れることに気付きました。ヨーロッパ圏の友達はいつも“Be yourself.”といいます。この辺、日本人はすぐに自分を見失って相手に合わせようとする傾向があるかもしれません。「自分は自分」でいられるようになった最近は、とっても楽になりました。

どの文化にもいい面と悪い面がありますね。自分を見失わず、でも相手の文化のいい面を取り入れていく・・・ヨルダン2年目から3年目にかけての目標、といったところです。

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中東を旅するツアーコーディネータ。ヨルダン・レバノンに7年間滞在後、現在はトルコ在住。アラブ世界で泣いたり、笑ったり…異なる文化と言語に囲まれて奮闘する中東での生活をレポートします。地元密着の情報もどんどんアップしていきます。