衝撃を受けたアラビア語の表現

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アジアで花咲け! なでしこたち

さて、本日のブログの本題に入ります。アラビア語の表現で、かなり文化の差を感じて衝撃を受けた慣用句の話。

慣用句はイディオムとも呼ばれ、「単語と単語がくっつくことで、本来とは異なった意味を持つようになるフレーズ」のことと定義されています。例えば英語では、「むっちゃ簡単!」というときに “A piece of cake!” という表現を使います。

この表現に関しては、日本に住んでいたアメリカ人の友達が憮然として「日本人がこの表現を使うのは不自然や」と言いきっていたのを思い出します。皆さまもご存知のようにアメリカではすべて大型サイズ。体型も日本人より一回り違いますし、アメリカではハンバーガーでもケーキでも注文するものすべてが大型サイズ。大柄のアメリカ人が、大きなケーキの一切れをいとも簡単に平らげてしまう姿、想像できますよね。

ところが日本では、すべて小型サイズ。ケーキの一切れもアメリカと比べればそれはそれは小さなサイズで、それを小鳥のようについばむ日本人。そんな日本人が「お安いご用」と請け合うときに “It’s a piece of cake” と言っても説得力がない…というのがこのアメリカ人の持論でした。

このように、慣用句というのはその国独自の文化や風習と密接に結びついていることがほとんどです。だから「言語を学ぶ=その国の文化を知る」ということで、机にしがみついて勉強しても生きた言語は身に付きません。

さてアラビア語にも慣用句があります。その中でも私が衝撃を受けた慣用句があります。「何なりとお申し付けください」というとき、英語ではまたまた独特のフレーズで “I am at your disposal” といいます。この場合の “disposal” は「処分の自由」「思い通りにする権利」などを表すようで、この慣用句は「あなたの思い通りに使ってください」という意味になります。

ピストルこの「何なりとお申し付けください」という表現をアラビア語では…?

「私はあなたのピストルの弾(たま)です」

つまり「ピストルを好きな所に向けて打ってください。私はどの標的にでも飛んでいきますから!」ちゅうわけですな。

ひょえ~~! むっちゃ怖いやん!!!!

ちなみにアラビア語読みをすると「アナ ハルトゥーシュ ファルダック」。直訳は上のように「私はあなたのピストルの弾です」となりますが、意味は「何なりとお申し付けください」です。このアラビア語の表現は、特にレバノン表現だということです。一緒にいたヨルダン人の友達も「そんな表現、初めて聞いた~」と言っていましたから。

いやぁ、さすが戦火に揉まれ内戦を15年間も経験したレバノンならではの表現ですな。というか、この慣用句は内戦前から存在していたのか? だとすれば、こういう慣用句が存在する国だから内戦になったのか? 「卵が先か、鶏が先か」論ですな。

そんなわけで、この文化の差、思考の差に改めて衝撃を受けた日でありました。今度機会があったら「いや~、私はあなたのピストルの弾ですから、何なりと使ってください」とビジネス・パートナーのアラブに言ってみようかな(笑)。きっと爆笑されるでしょうね。それともあのアメリカ人の友達のように、「軍隊も戦争もない平和な日本から来た日本人がそんな表現使っても説得力がない」と眉をしかめられるかな?


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中東を旅するツアーコーディネータ。ヨルダン・レバノンに7年間滞在後、現在はトルコ在住。アラブ世界で泣いたり、笑ったり…異なる文化と言語に囲まれて奮闘する中東での生活をレポートします。地元密着の情報もどんどんアップしていきます。