ヨルダンの最悪な旅行会社 ケースその1

先回のブログで、「ヨルダンで事故に遭ったら」という記事をアップさせていただきました。 そんなことがないようにと願っていますが、事故というのは予期していない時に起こるもの。ご旅行のご準備として、是非お読みいただけたらと思います。その中で、私のツアーコーディネータ歴5年の中で、お客様が巻き込まれた車の事故が1回あると書きました。この旅行会社の対応があまりにひどかったため、その事故が起きた後すぐに取引をやめました。今日のブログで、この最悪な旅行会社の対応についてアップさせていただきます。先日いったんアップさせていただいたのですが、ブログ記事が長くなってしまったために、2回分けることにいたしました。もうお読みいただいた方は、スミマセン!

何が起きたかというと、まずこの旅行会社からの事故の報告が遅い。警察が来て検証が終わって、みなが解散してから旅行会社からの電話が入る。「事故にあったけど、全然大丈夫だから。」はあ? どんな事故? 本当にお客様は大丈夫なのか? それに何より、なんで事故の直後あるいは現場検証の時に私に連絡しないのか? お客様が一番助けを必要としているときに連絡がない。

お客様に急いで連絡しますと、ちょっと痛みがある、とのこと。ん? でも旅行会社は痛みのことなど一切言っていませんでした。このお客様も、その場では「痛くない」と言ってしまわれたようで、レントゲン撮影もなし。ぺトラ観光が控えていたので、お客様も「時間がない」と焦ってしまわれたようです。警察としては相手が「痛くない」と言っているのにレントゲン撮影を無理強いはできません。

でも旅行会社としては、お客様に痛みがあることは知っているべき。そこで私が旅行会社に再度電話をして、「痛みがあるって言っている。胸の部分が少し腫れているみたい」と伝えると、驚くべき反応が。

「痛みなんてあるはずがない。それになんで胸部なんだ? 衝突は後ろからだから、助手席に乗っているヤツに影響はない。お金を取り返したくてソイツが嘘を言ってるんだろ」

この時点で私は事故の全容を理解しておらず、お客様に再度確認。「どこが痛いのか具体的に教えていただけませんか?」 そこで分かったのが、事故は正面衝突だったこと。ドライバーが車を抜かそうとして追い越しにかかった時に、正面から来た対向車と正面衝突したこと…。

ところが旅行会社のほうは、「正面衝突? なーーに嘘言ってんだ」とせせら笑うばかり。お客様が嘘を言っていると言って譲りません。あ・の・なー! 日本人はアラブとは違う!! そもそもお客様の側に嘘を言う必要なんかありません。嘘を言うとしたら、アラブのドライバーやろ!

「正面衝突」説と「後部衝突」説。天と地ほどの差です。私はお客様が嘘を言っていない、と固く擁護しましたが、しまいに会社の社長はブチ切れ、「アラブは嘘つきって決めつけやがって! 警察のレポートでも後部衝突って書いてある! 警察が間違っているっていうんか! あ? お前はヨルダンの警察を侮辱するのか?」などと罵られました。

私の信念は「お客様は間違っていない」。でも、警察のレポートまで後部衝突となっているということは…どういうことなのか? お客様にまた電話をすると、証拠写真を取っているとのこと!! ああ神様!!! そこでお客様がぺトラからアンマンに戻って来られたのに合わせて、お会いして写真と傷跡を見せてもらうことに。この時点で、旅行会社のマネージャは私を罵り倒し、深夜まで怒鳴り合いましたがどちらも譲らず、お客様にお会いするまでの2日間私はずいぶん憔悴しました。お客様が正しいと信じたいけど…あまりに旅行会社が強気なので、私としては証拠写真を見るまでは強く出れない。

お客様から見せていただいた証拠写真が以下の写真です。これのどこが後部衝突なんや???!!! 明らかに正面衝突です。

事故車

ヨルダンで事故にあったら

私は早速旅行会社に写真を送りつけ、ここまでしても認めないのか、と詰め寄りました。この証拠写真を見せられては、旅行会社のマネージャはぐうの音も出ません。しぶしぶ自分の間違いを認めました。下の写真はお客様の打撲部分。

傷跡

こうしてドライバーが嘘の報告をしていたことが、白日の下にさらされました。お客様には旅行代金の全額をお返しすることで旅行会社に合意させました。ただ納得がいかないのは、最初の時点でアラブのドライバーを信じ、お客様を嘘つき呼ばわりする体質。警察のレポートが間違っていたかどうかは分かりません。多分レポートは間違っていなかった。でも私にそれを見せずに、レポートを口頭で改ざんしていた。

こんな旅行会社とのバカみたいなやり取りにお客様を巻き込みたくありませんでしたが、お客様のご協力がなければ真実が隠されていた。ここまでしないと認めないこの旅行会社の体質。信頼などできるわけがありません。この旅行会社に入れていたすべての予約を一切キャンセルし、「嘘つきのドライバーと嘘つきのドライバーをかくまう歪んだ体質に信頼は置けない」とバッサリ切りました。

この旅行会社は、専用車の値段がかなり安かった。だから値段を抑えたいお客様にはぴったりの旅行会社でした。でも会社側としては値段を抑えるために、古い車や英語を十分に話せないドライバーあるいは他の会社では通用しないドライバーを雇っているのです。「安い」ということには何か意味があるのです。

事故に遭ったお客様の怪我は純粋な打撲だったようで、本当に安心しました。後から以下のようなフィードバックをいただきました。

「ヨルダン滞在中は大変お世話になり昼食までごちそうしていただきありがとうございました。痛みのほうは現在順調に回復しており、若干ですが痛みがある程度に回復しました。

旅行会社が写真で・・・あっさりかどうかわかりませんが非を認めたことに大変驚いています。今回個人でやり取りをしていたら泣き寝入りをするところでしたし、アフターケアの面でも手配を頼んで良かったと思っています。また中東方面へ旅行の際にはお世話になりたいと思っています。誠にありがとうござい
ました。」

そんな訳で死ぬ思いをいたしましたが、最終的に何ともなくて本当に良かった、と胸をなでおろしました。ちなみにこの旅行会社、何と改訂版の「地球の歩き方」に載っている! ヨルダンの旅行会社のページ(136ページ)の「Philadelphia」でもなく「Windows of Jordan Tous」でもない、もう一つの会社。

ビックリして編集者さんに連絡し、事故の経緯とこの会社の体質を説明しました。このブログでは理由は省きますが、どうしても記載する必要がある、ということ。ああ~。この旅行会社…何も問題が起きなければよいが…。体質がそう簡単に変わるはずもありません。特にマネージャが変わらなければ…。

そんな訳で、私としては二度と見たくもないし関わりたくもないこの旅行会社。皆さまもご注意くださいませ。長いブログになりましたが、復習です。ヨルダンで事故に万が一あってしまった時は…

1. 警察が来るまでは事故車を動かさない(これはドライバーの責任)。

2. どんな時も証拠写真を必ず取ってください!

3. 痛みがある時は必ず痛みがあることを伝える。痛みがなくても「痛みがある」といったほうがいいかもしれません。そしてレントゲン撮影に応じる。打撲などの傷がある場合は、軽く思えても、病院にできたら行く。

当方のお客様の場合、24時間体制でサポートしております。何でもお電話でご連絡いただきますようお願いいたします。私は「お客様は正しい」という信念のもとに仕事をしておりますので、アラブ側からするとアラブ蔑視 (ま、ここまでひどくありませんが) のように思われることも。でも、ツアーコンサルタントの仕事は、この信念があるからこそ続けられる仕事だと思っています。


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中東を旅するツアーコーディネータ。ヨルダン・レバノンに7年間滞在後、現在はトルコ在住。アラブ世界で泣いたり、笑ったり…異なる文化と言語に囲まれて奮闘する中東での生活をレポートします。地元密着の情報もどんどんアップしていきます。

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