「厳冬のバルカンを歩む」難民たち

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ロイターの記事に「厳冬のバルカンを歩む、難民の苦難」という記事が載せられていました。難民たちのルートになっているのは、バルカン諸国の中でもマケドニア、セルビア、クロアチアなど。日本でもついに寒波到来ですが、バルカン諸国も同様で、今後、セルビアのプレセボではマイナス20度に、マケドニアに近いギリシャの国境付近ではマイナス13度にまで気温が低下するといわれています。

この極寒の中を、シリアやイラクからの難民たち、しかも女性や小さい子供たちがドイツを目指して歩きます。下の写真は、ロイターからお借りしました。マケドニアから国境を越えて、セルビアの村を歩く難民の一行だということです。大地は凍てついています。

凍てつく大地を歩く難民たち

凍てつく大地

難民たちのうち、子供たちが占める割合が多く、昨年欧州にたどり着いた100万人のうち子供はその4分の1を占めているそうです。一時は男性たちだけが海を渡り、大地を歩いて欧州入りしていましたが、ここ1年ほどは女性と子供たちがぐっと増えている。男性が先に着いて、家族を後から呼び寄せる、というパターンが多いかと思います。

今後、難民たちの中で低体温や凍傷など身に危険のある症状にかかる人たちが増えるといわれています。このロイターの記事では、シリアやイラクは温暖であるため難民たちは雪を見たことがない、と書かれていました。イラクについては知りませんが、シリアの冬は場所によっては結構厳しい。だから雪を見たことがないというのは大げさ。でもシリアの冬は、マイナス15度や20度という世界ではありません。下がってもせいぜいマイナス1,2度。だから、この極寒の凍てつく大地を幾日も幾日も歩くというのは、本当に過酷なことだと思います。というか…無茶なこと。

なんでこの時期にわざわざ移動するかな? と思いますが、この時期じゃないといけなかった理由があるはずです。お金の工面が今までできなかった、あるいはシリアにいても電気もガスも食べ物もない…だったら極寒だろうが何だろうが今出るしかない! と決めた…などなど。

しかし、3,4歳の小さい子供たちを連れての真冬の移動は危険そのものです。とはいえ、毎日1000人がこのバルカン諸国を横断していくらしい。ポカポカ陽気が続いていた間は良かったですが、1月と2月はさすがに極寒。1000人のうち道中で命を落とす難民もいるはず。

こうやって私たちがヌクヌクとした暖かい部屋で過ごしている間にも、凍てついた大地をひたすら歩いている難民たちがいる…。疲れ果てて、クタクタで、一生懸命ためたお金も道中で底をつくだろうし…。道中で、非営利の難民支援の団体たちが毛布を支給したり、仮の宿を提供したりはしているようで、一時よりずっと国を越えやすくはなっていると思います。それでも、歩いて欧州に向かう道のりは決して楽ではない。夢を描きながら、凍てついた大地を踏みしめて一歩一歩足を進める難民たち…。どうか無事に移動して、と祈らずにはおれません。


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中東を旅するツアーコーディネータ。ヨルダン・レバノンに7年間滞在後、現在はトルコ在住。アラブ世界で泣いたり、笑ったり…異なる文化と言語に囲まれて奮闘する中東での生活をレポートします。地元密着の情報もどんどんアップしていきます。