↑「ヤコブの井戸」と呼ばれている井戸です。三角のとんがり屋根のエリアから車で7分ほど走ったところにあります。
聖書の創世記を読むと、ヤコブの物語が生き生きと描かれています。ヤコブは父親のイサクたちと共にカナンの地 (今のパレスチナ) に住んでいたのですが、双子の兄エサウの怒りを買って命の危険にさらされていましたし、結婚相手を探す必要もあったので、親族が住んでいたハランに旅をします。
ヤコブが長旅の後にこの井戸にたどり着いたとき、ヤコブの従姉妹にあたるラケルが羊の群れに水を飲ませるためにちょうどこの井戸にやってきます。それがヤコブとラケルとの出会いです。のちにこの2人は結婚します。当時はいとこ同士の結婚が普通に行われていたようです。実はこれ、今でもアラブたちは普通にしているんですけどね…。
ラケルの父親のラバンは姑息な手を使う人で、このラバンの策略によってヤコブは、最終的にラケルだけでなくラケルの姉レアの2人と結婚する羽目になります。この辺の記述は聖書の創世記の29章をぜひお読みくださいね。こうして自分の意志ではありませんでしたが2人の妻を持つようになったヤコブは、12人の子供たちの父親となり、この12人の子供たちがイスラエル国民の基礎となりました。
そんなヤコブの井戸、今ではこの周りにはシリア難民がたくさん住んでいます。私たちがヤコブの井戸を観光しているときに、シリア難民の子達がうじゃうじゃと集まってきました!