■エジプトの気候
エジプトの国土の95%が砂漠です。エジプトを南北に横断するのはナイル川で、エジプト文明はナイル川流域を中心に発展しました。昨今の温暖化の影響で気候が読めなくなっていますが、大まかな気候をご紹介します。
5月から9月あたりまでは夏の時期で、ピーク時は日中の気温が45度近くになることもあります。ただし夏でも朝晩は気温が昼間より下がり、過ごしやすくなります。日本と比べると湿度はかなり低めですが、ナイル川流域は内陸部より湿度が高めです。日差しがかなりきついため、サングラス・帽子・日傘など日差しを遮るものとをお持ちになるようお勧めいたします。
10月以降は短い秋の時期に入り、12月から2月までは冬となります。冬の時期は特に夜間に気温が下がり、ダウンジャケットなどの防寒着が必要となります。3月4月は三寒四温となり、肌寒い日があったりかなり暑くなる日があったりなど、その年によっても様々です。一般的に観光に一番適しているのは10月から3月までの秋から冬にかけての時期です。
■エジプトの気候 簡易表
温暖化の影響により、気候を標準化することが年々難しくなっております。以下の表はカイロの気候をざっとまとめたものです。南部のルクソールやアスワンは常にカイロより気温が高めです。
月 | カイロ平均気温 | 特徴 |
3月4月 | 15~30度 | 三寒四温。朝晩は防寒着が必要。観光はしやすい。 |
5月から9月 | 20~45度 | 日中かなり暑い。特に灼熱。日差しがとにかく強い |
10月から12月 | 15 ~28度 | 快適な時期で観光に最適 |
1月2月 | 9 ~24度 | 朝晩の冷え込みあり。防寒着が必須だが観光には適している |

エジプトの春 (3月から5月) には、「ハムシーン」と呼ばれる砂嵐が起きることがあります。「ハムシーン」とはアラビア語で50日を意味し、春の50日間に起きる砂嵐のことを指します。サハラ砂漠からの砂塵がエジプトを覆うもので、砂嵐が来ると空は赤茶色に染まり、車の上や家のバルコニーに砂が降り注ぎます。砂嵐は数日続くこともあります。現地在住の私は、砂嵐が起きるというニュースを聞いたら室内にこもります。
万が一この砂嵐に出くわされた場合は、マスク、頭や口元を覆うことができるスカーフ、サングラスや花粉用のゴーグルなどのご使用をお勧めします。特に女性の方は、頭も覆われるようお勧めします。髪の毛が砂を含んでキシキシになるので、ご注意!
目的別・観光地別リスト

白砂漠・黒砂漠 (バハレイヤオアシス):
バハレイヤオアシスはカイロから4-5時間ほどの距離にあります。1泊2日でのツアーをお勧めします。お泊りになるホテル (キャンプ場) にもよりますが、非常に簡易な宿泊施設やテント泊が多いです。テント泊の場合は、トイレの設備がありません。青空トイレとなります。
トイレットペーパーやウェットティッシュなどをお持ちください。砂漠の夜間は気温がぐっと下がることがありますので、夏でも防寒着はお持ちください。また虫よけスプレーなどをお持ちになると役立ちます。

ナイル川クルーズ:
クルーズ船のお食事はフルボードプランとなり、朝食・昼食・夕食が提供されます。ただしお飲み物は別料金となるクルーズ船が多いです。お飲み物 (アルコール以外) が含まれるかどうかは、お見積もりで詳しくお伝えします。キャビン (お部屋) に電気ケトルがあるクルーズ船もありますが、付属していないクルーズ船もあります。
各キャビンはナイル川に面しており、移り行くナイル川の美しい景色をお部屋の中からも楽しんでいただけます。お出かけになる際は窓をお閉めになるようお勧めいたします。窓を開けたままにされていると、蚊やハエが入ることがあります。夕刻時にはデッキに出てサンセットなどをご鑑賞いただけます。虫よけスプレーなどをお持ちになると役立ちます。
クルーズ船のアメニティにはスリッパが含まれないことが多いです。室内用に使い捨てのスリッパ等をお持ちになると便利かもしれません。

紅海沿いのリゾートエリア (ハルガダ・ダハブなど):
12月から2月の冬の時期は気温が20-24度となります。海の中に入れないほどではありませんが、かなり肌寒くなります。
紅海沿いのリゾートでは、年間を通してシュノーケリングやダイビングを楽しんでいただけます。冬の時期に来られる場合は特に、ラッシュガードなど体温の低下を防ぐスイムウェアをお持ちになると役立ちます。また冬の時期には薄手のウインドブレーカーなどの防寒着をお持ちください。

カイロ市内:
ナイル川流域以外は、もともと砂漠だったエリアです。ですからカイロ市内は土ぼこりがひどく、砂塵がよく舞っています。喉に痛みを感じられる方もいますので、必要であればマスクをお持ちになるようお勧めします。夏の暑い期間は特に、汗を吸収する肌に優しい布マスクなどをご使用になるのが良いかもしれません。またコンタクトレンズをご使用の方は、伊達メガネなど砂塵が目に入るのを防げるものをお持ちになると良いかもしれません。
なおカイロ以外でもエジプトの観光地は砂塵が待っていることが多いため、サンダルの場合は砂とほこりで足が真っ黒になることがあります。