アガサ・クリスティーも愛した名門ホテルでアフタヌーンティー | Old Cataract Hotel 訪問記 (エジプト)

posted in: 悠久のエジプト | 0

アガサ・クリスティーも愛した「オールドカタラクトホテル」でアフタヌーンティーを

エジプト南部にあるアスワンは、ナイル川の穏やかな流れとゆったりとした空気がただよう、他の都市とは一味違う魅力を持つ街。世界史でおなじみの「アスワン・ハイ・ダム」でその名前を知った方も多いかもしれません。

アスワンには見どころがいっぱいで、エジプト人たちの中にもアスワンが好きと語る人が意外と多いです。実際に訪れてみると、その理由が分かるはず。

 

どこまでも続くナイルの青、乾いた大地に映えるヌビア文化の彩り、そして歴史のロマンに包まれた遺跡の数々…。

 

もちろん観光地ゆえの ”しつこい客引き” には正直辟易することもありますが (これはエジプトあるある)、そんなことを差し引いてもアスワンは訪れる価値のある土地です。

アフタヌーンティー 4

アスワンの主な見どころ

  • アスワン・ハイ・ダム (アスワンから車で片道約3時間半)
  • アブシンベル神殿
  • フィラエ神殿 (イシス神殿とも呼ばれます)
  • 切りかけのオベリスク
  • ヌビア村

 

アスワンを訪れる多くの観光客は、ルクソール⇔アスワン間のナイル川クルーズの一部として訪れることが多く、クルーズに含まれる観光地は主にハイダムとフィラエ神殿。ヌビア村などはオプショナルツアーとなっていることが多いですが、時間があればぜひ訪れてほしい場所の一つです。ヌビア村については、別記事で詳しく紹介予定です。

究極の贅沢体験! オールドカタラクトホテルでアフタヌーンティー

この伝説的なホテルは、ナイル川のほとりに位置する5つ星ホテル。正式名は「Sofitel Legend Old Cataract Aswan」。もともとは、1899年にイギリスの旅行会社トーマス・クックによって建てられた冬の避寒地用のホテルでした。その後、フランスのソフィテル・グループが大規模なリノベーションを行い、2011年に「レジェンド」ブランドとして再オープンしました。

 

由緒ある伝統のオールドカタラクトホテル

 

正直、外から眺める外観はそんなに豪華ではありません。でも一歩敷地内に足を踏み入れれば、手入れの行き届いた美しいガーデン、クラシカルで重厚感あるビクトリア朝様式の建築、そして悠久のナイルを見下ろす景色が迎えてくれます。ホテル内部はまさに別世界。格式と気品に溢れ、歩いているだけで映画の主人公になったような気分に。どこをとってもフォトジェニックです。

 

歴史を通じて王族や高官、著名人などなどのそうそうたる面々がこのホテルに滞在したといわれています。ロシア皇帝ニコライ2世、イギリスのチャーチル首相、ダイアナ妃などなど…。

「ナイルに死す」の舞台となった場所

このホテルが世界的に有名になったきっかけの一つは、アガサ・クリスティーの名作「ナイルに死す」に登場していること。アガサ・クリスティー本人もはこのホテルに長期滞在し、実際にこの場所で小説を執筆したといわれています。

 

1978年に公開された映画「Death on the Nile」(邦題は「ナイル川殺人事件」) はなんとこのホテルで実際に撮影されました。2012年に公開されたリメイク版の「ナイル殺人事件」もありますが、撮影場所はエジプトではありません。クラシックな1978年版の方がかなり面白いので、お勧めです。

英国式アフタヌーンティー体験の詳細

アフタヌーンティーは毎日15時から提供されており、通常はナイル川を見下ろすホテルのプロムナード (テラス席) でいただくことができます。ただし、夏の猛暑 (40度越え) の日は冷房が効いたエレガントなラウンジ内での提供に切り替えられます。

 

メニューは2種類

  • The Old Cataract (US$ 50)
  • The Legend (US$ 60)

 

オールドカタラクトホテルでのアフタヌーンティーは非日常の体験

いずれも紅茶・コーヒーのお代わり自由で、サンドイッチやフルーツ、スコーンやケーキのセットが含まれます。「The Legend」の方が若干品数が多いのですが、内容に大きな差はないため、個人的には「The Old Cataract」で十分満足できると思います。とはいえ、私は「The Legend」を頼みました。

 

ホテルスタッフの丁寧なサービスと窓越しに広がるナイルの眺め…。まるで時間が止まったかのような贅沢なひとときを味わえます。

Old Cataract Hotelでのアフタヌーンティー

実際の過ごし方: 私のお勧めプラン

私が訪れた日はクルーズ船の下船日。午前中にモーターボートでヌビア村を訪問し、午後にアフタヌーンティーを満喫。夜の便でカイロに戻るという流れでしたが、このアフタヌーンティーのお陰で、アスワンでの一日が格段に充実したものになりました。

ホテルはアスワン中心部のクルーズ船ドックから徒歩15分ほど。アクセスも良好なので、日帰りでも十分に訪問可能です。

終わりに | 旅のハイライトにふさわしい場所

「オールドカタラクトホテル」でのアフタヌーンティーは、単なるお茶の時間ではありません。そこには、アスワンの歴史、文化、物語が静かに流れています。

アスワンを訪れるなら、この特別な体験をぜひ旅のハイライトに加えてみてください。